TimePieceLovers -暮らしを豊かにする腕時計のススメ-

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【時計解説②】超初心者向け!雰囲気で掴む腕時計の機構

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 皆さん、こんにちは。
 TPL管理人のエイチです。

 今日は、以前の投稿に続いて、雰囲気で腕時計解説の第二弾です。よろしければ、前回の記事もご覧ください。

timepiecelovers.hatenablog.com


 
 今回の記事では、様々ある腕時計の機構について、わかりやすく独自の解説をしてみたいと思います。相変わらず、正確より理解を重視して解説してみたいと思いますので、多少の強引さはご容赦ください笑

 また機構の解説において、その機能が腕時計の魅力にどう影響を与えるか、その魅力は購入を検討するときにどう考えればいいのかについても、過去に記事を書いていますので、まずはそちらもご覧ください。

timepiecelovers.hatenablog.com

 
 まず定型文的な内容になりますが、腕時計には代表的な機構が7大機構という形で整理されています。
 その7つが次の通りです。


 この定義にも若干バリエーションはあるみたいですが、上記の7つが一般的ですかね。
 そんな時計界の7大機構の中でも、下記の3つはさらに特別であると定義されます。
 
 ・永久カレンダー(パーペチュアルカレンダー)  
 ・トゥールビヨン
 ・ミニッツリピーター
  
 詳しくは後ほど解説しますが、何が特別かって『作るのが難しいから、値段が高い!』ってことですね笑

 では!それぞれの機構について、ざっくりと説明していきたいと思います。
 ちなみにこれらの機構は、基本的には機械式時計に搭載されているものになります。

1.永久カレンダー(パーペチュアルカレンダー)

 これは、名前を見たらなんとなくわかるかもしれませんが、永久に日付を変更しなくていいカレンダーです。
 文字盤上に日付が表示されるいわゆる“デイト”の機能を持った時計は多くあります。この通常のデイト機能では、短針が2周する(24時間経つ)ごとに日付が1日送られる仕組みで、1日から31日まで日付があり、31日の次は1日に戻るというものです。
 ですので、30日までの月や2月のように28日までの月を跨ぐ際には、手動で1日もしくは3日送ってあげる必要があります。

 この作業が永久にいらないのが、パーペチュアルカレンダーと呼ばれるものです。つまり、時計の歯車の動きの中に月を考慮する機能が組み込まれており、30日から1日に日付が飛んだり、28日から1日に日付が飛んだりするのです。
 さらにさらに!永久というぐらいですから、4年に一回訪れる閏年も考慮されます。もう意味わかりませんよね笑
 
 当然この機能が搭載された時計はお値段が凄いので持ってはいませんが、この時計ってしばらく動かさずに置いていて、月がよくわかんかったらどう調整するんでしょうかね?永久に調整がいらないという事は、狂ったまま直せなければ、永久にずれたままってことですよね?持っている方がいたら教えてください。
 

2.トゥールビヨン

 名前だけではわかりませんよね。最初は発音もできませんでした。笑
 
 これは、時計の精度を高めるための機構です。細かく書くと難しいので、すごく単純に書きますが、時計の中にあるパーツって基本的には固定されていますよね。
 つまり、腕に巻いて同じ姿勢が長い状態やケースにしまったままにしていると、ある一定方向にだけ重力がかかってしまいます。非常に繊細な腕時計ですから、このわずかな重力でも時計の精度に影響してしまう!と考えたのが、かの有名なブレゲさんでした。
 そんな天才ブレゲさんはどう考えたかというと、すごく簡単です。

「同じ方向から重力が当たり続けないようにパーツを回転させよう!💡」

 そして、トゥールビヨンが出来上がったとさ。という天才ストーリーです。
 言うは易し行うは難しを実現してしまうのがブレゲさんの凄さです。
 技術が進歩した現代においては、このトゥールビヨン自体が飛躍的に時計の精度を高める事はないので、機能性というよりは一種のロマンに近い機構かもしれませんね。
 言葉だけではわかりづらいので、iPadを使いこなしている管理人エイチの渾身のイラストも貼っておきますね。

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トゥールビヨンのイメージ
3.ミニッツ・リピーター

 
 この機能が必要になるのは例えばこんな時。

 「ハッ!ここはどこだ?誰かにさらわれたのか。。。部屋は光が全くなく、今が何時なのかもわからない、、、くそっ!どうしたらいいんだっっ。」

 と言う場面で、あなたの時計に付いているボタンを押すと、なんと時計から音が聴こえて時間を教えてくれるというわけです。音色によって時間を示すのか、分を示すかが違うので、聞き逃しは厳禁です。
 
 という機能ですので、これについては、極めて機能性を発揮する場面が少ないので、100%ロマンを求めた機能ではないでしょうか。

 ここまで紹介した3つが特に複雑とされている機能で、お値段もびっくりです。

4.スプリットセコンド・クロノグラフ

 
 以後の4つは比較的馴染みのある機能になってくるかと思います。
 このクロノグラフという機構は恐らく聞いたことがあるかと思います。簡単に表現すれば、ストップウォッチ機能が付いた時計です。
 個人的には、機能としては不要ですね笑 ブライトリングのクロノマットを所有してますが、一度も使った事はないです。そんな事はないんでしょうが、なんか壊れるんじゃないかという恐怖感もあって。。。
 でも、クロノグラフの何がいいって、かっこいいんですよね!男の子が大好きなコックピット感というか、メカメカしい感じとかすごく文字盤に存在感が出るんですよね。
 デザイン的にはこんな感じになります。

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クロノグラフのイメージ

 はい、次にいきましょう。笑

5.パワーリザーブ・インジゲーター

 これもメジャーな機構ですね。機能もわかりやすく、時計があとどのくらいの時間動くかを表示する機能です。車のガソリンメーターと同じですね。
 時計は巻き上げたゼンマイが解ける力で動いているので、その巻き上げの残量を表すものになります。これはデザイン的に貢献している部分もなくはないのですが、どちらかと言えば機能性を発揮するものになるかと思います。(裏側に表示がついているものなどもあります。)

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パワーリザーブのイメージ
6.レトログラード

 これはあまり一般的な機能ではないですね。これは針の動きが特徴的になる機能で、通常時計は針が360度回るのが一般的で動きは常に一方向ですよね?
 レトログラードは、そうではなくて、ある場所まで針が到達したら、瞬間的にスタート位置まで針がバックします。イメージで言うと、、、メトロノームでしょうか。一方方向にはゆっくり動いて、逆に戻るときには一瞬で戻るメトロノームをイメージしてください。

 レトログラードについては、これ自体が時計の機能を高めるようなものではないので、デザインや針の動きを見て楽しむ時計になるかと思います。

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レトログラードのイメージ

7.ムーンフェイズ

 
 この機能も必要となる場面からお話ししましょう。。。
 あなたは気になるのあの子とデート中、最後に月が綺麗に見える公園に立ち寄りました。ここでロマンチックな雰囲気に包まれながら告白するつもりです。
 そんな時、これまで晴れていたのに急に曇り空になり、月が隠れてしまいました。

 そこでムーンフェイズの出番です。こう言ってください。

 あなた:雲で月が隠れてしまったね。でもあの雲の向こうではこんなに素敵な雲が隠れてるんだよ。【ここで時計を見せる】目に見えるだけが全てではないんだ。僕には君の心も見えているよ。【最上級の笑顔】
 彼女:えっ気持ち悪い。

 現実はそう上手くはいきませんよね。そんな時でもムーンフェイズの月と星たちはあなたを優しく見守ってくれるはずです。
 と言う事で、もうお分かりかと思いますが、ムーンフェイズ月の満ち欠けを腕時計上に表示するというロマンの塊の機能です。これが機能性を発揮する事は果たしてあるのでしょうか。笑 でも、デザイン的にはすごく素敵になります。ランゲアンドゾーネのサクソニアムーンフェイズなんかは、シンプルな文字盤にムーンフェイズがいいアクセントになって、すごく好きなデザインです。

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ムーンフェイズのイメージ


 はい、という事で7大機構と言われる時計を一部イラスト付きで解説させていただきました。

 気になった方は、是非本物の時計の画像を見てください。適当に書いてるようですが、意外と外れてないと思いますよ笑

 こんな記事ですが、少しでも腕時計への関心を深めてもらえたら嬉しいです。
 
 それでは、豊かな腕時計ライフを!

エイチ